| 演 目 夏に落ちる花 観劇日時/05.6.25 劇団/ED,DELTA 公演回数/5周年記念公演 作・演出/こ〜へ〜 舞台監督/成田真弓 照明/上村範康 音響/大麻浩美 制作/上田知 劇場/テレコムホール |
| 確信犯的に独自の世界を創る 物語は複雑だが一言で言うと、善悪入り乱れ、ややこしく入り組んで敵味方が入れ替わる権力闘争の虚しさというか、すべてが焼け野原となった殺戮の果ての復活の予感は甘いけれども、ラストに残った一鉢の紫色の殺人花の再生が印象的だ。実はこの花の再生を巡って、血を血で洗う一連の抗争の物語が展開するからだ。 つまり抗争は永遠であるというのか、あるいはこの花の再生と復活が長く続いた権力闘争にピリオドを打とうというのか? 黒と灰色で統一された無機質で鋭角的な抽象舞台、華やかだけれども時代考証も人物との適応性もめちゃくちゃな衣装、履物が革靴だったり布製だったり地下足袋だったりこれも支離滅裂。武器もマンガチックで実用不可能な荒唐無稽さ。 しかし彼らは頭からそういうことには無頓着というか無視している。北大躰道部という初めて聞いた団体の応援を得て、大勢の忍者群が狭い舞台で暴れ回る。 躰道というものが、どういうものかは知らなかったが、つまり空手と体操の床運動を組み合わせた、見せる格闘技とでもいうような、派手な殺陣とでも言おうか、そういうコミックマンガの立体化とでもいうような舞台作りであった。 台詞の口調もギャグもそのまま現代劇であり、しかもそれはサブカルチャー風の軽演劇的なものなのだが、あきらかに自分たちのやっていることを邪道と了解しつつ、確信犯的に演じきり、一つの世界を確かに創っているのは却って清々しい。 こういう虚無の物語を、人間信頼の上に成り立つ「演劇」という表現で創る人たちの心情を慮りつつ…… |